director's voice

逢見祥平さん/木工

Q1
今年は、木工作家の方もとても充実しています。
さまざまな想い、さまざまなかたち。
初出展の逢見祥平さんは、「工房からの風」には、どのような出品をされますか?

A1
群馬県の山奥、長野と埼玉と接する位置にある上野村で、原木から木の器を制作しています。
地元の伐採業者や材木市場から集めた原木をチェーンソーで切り出し、木工ろくろで木を回しながら自作の刃物で削り出しています。

これからの寒い季節に出番の多くなるお椀や湯呑み等を中心に、丼やぐい呑みなども出品します。
通常の仕上げ工程を終えてから木目を際立たせる浮造り加工し、
その上から鉄媒染で黒く染め、拭き漆を重ね、最後に木目に白漆を擦り込んだ仕上げのものがメインになります。
内側が拭き漆仕上げのものと、蒔地仕上げのものがあります。

そして今回はじめてお披露目する新作の器もあります。
肌寒い秋冬に食べたい親子丼やうどんに最適な5寸丼や、
家族分の炒め物やパスタにも使える6寸鉢、
晩酌が楽しみになるぐい呑み、
など、食卓をより楽しく温かくしてくれる器たちを持っていきます。


ぐい呑み 拭き漆


お椀 鉄媒染白漆


6寸鉢 鉄媒染白漆


5寸鉢 吹き漆 内蒔地面


お椀 鉄媒染拭き漆

Q2
逢見祥平さんが大切にしている工藝品(古いものでも、新しいものでも結構です)をひとつ教えてください。

A2
祖父の作った深皿です。
おそらく、私が生まれる前から実家にあるものです。
家族分の炒め物や煮物、たくさん食べたい時は、このお皿にチャーハンを山盛りにしたり。
30年以上ずっと食卓の一員として活躍しています。

私自身もものづくりをする立場となってからは、祖父の作った深皿のように、ずっと食卓で使ってもらえるような器を作りたい・・・
そんな目標にもなっています。

なんと風格、味わいのある器なんでしょう。
見せてくださってありがとうございます。
陶芸家だったおじい様から日々の食卓を通しても、脈々と続くものがあるんですね。

逢見祥平さんの出展ブースは、おりひめ神社正面から見て左側です。
ホームページはこちらです。
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